大阪を二分した「大阪都構想」が決着しました。最後まで競りましたが、自民党大阪府連が唱えていた”反対”が上回りました。選挙期間中に大阪入りして、自民党の大阪市会議員と共に反対の街頭活動をした甲斐がありました。
現地に入って感じた事は、「大阪都構想」という都市のガバナンスの課題が、大阪市民に理解されずに住民投票に至った感が否めないという事です。当初の構想は、大阪府を20〜30万人の特別区に分けて、各区の区長を選挙で選ぶと言う内容でしたが、堺市が市長選挙で反対になったので、大阪市だけを5分割の特別区にする内容に変更がされました。これでは、当初の特別区を作って住民自治を強化する政策が後退すると感じました。
批判の中心であった”二重行政の弊害”も大型箱物政策の失敗であって、二重行政の問題とは少し異なると感じました。
大阪市は政令指定都市として存続しますが、行政の効率化に今後取り組んで行く必要性は言うまでもありません。また、大阪市の議員と意見交換すると、住民自治を強化する為に「総合区」を検討していくとの意見も出てきていました。
横浜市も370万人の大都市として、規模メリットを活かした政策を実行出来る一方で、各区の住民自治が弱いという弱点も残ります。デメリット解消の為に、私は総合区制度を検討すべきと考えますが、今年度の特別委員会でも議論をしていきたいと思います。大阪の住民投票では、70万人近くの賛成票があったと言う事も、我々は視野に入れなければならないと思います。
また、大都市における住民投票の課題も今回の大阪の事例は大変参考になりました。